様々な企業がテレワークを宣伝されておりますが、小規模事業者の方が導入相談をされる前に事前に知っておいていただきたいことがいくつかありましたので簡単にまとめさせていただきます。
是非、理解したうえで導入の相談に行ってください。

テレワークといっても大きく3つに分けられます。

・データを「クラウド」に置き、会社外部からクラウド上のファイルにアクセスをすることで業務を行う
・「会社にあるPCを会社外部から別のPCで遠隔操作」をすることで業務を行う
・「会社外部から会社のネットワークに入る」ことによりサーバー等のデータを操作することで業務を行う


データを「クラウド」に置き、会社外部からクラウド上のファイルにアクセスをすることで業務を行う

・外部PCからの作業がEXCELやWORDなどの基本的なソフトのみである場合

こんな条件のみであれば、外部のデータ保存場所(クラウド)にデータを置き、その保存場所にアクセスして作業をする形でのテレワークが可能となります。
そしてこれは現在の環境ですでに用意がされている可能性が高いものとなります。

わかりやすい例ですと、
GoogleDriveやiCloud、OneDriveなどがこれになります。

ただセキュリティー上一番不安が残るので、こちらを利用される場合にはパソコンのリース会社などによく相談していただくのがいいかと思います。

「会社にあるPCを会社外部から別のPCで遠隔操作」をすることで業務を行う

・会社のPCがデスクトップPC

・自宅のPCでは専用ソフトが入っていないため作業ができない

・ネットワークについての専門的な人間がいない。

・少ない資金でとりあえず何とかこの時期だけ乗り越えたい

このような条件であれば遠隔操作でのテレワークになるかと思います。
会社のPCと自宅など操作するPCがそれぞれインターネットに接続されていれば、会社のPCと自宅のPCを、アプリを介して遠隔操作することができます。
会社のPCを外部から操作しているだけなので、会社のPCの環境がそのまま利用できます。

「会社外部から会社のネットワークに入る」ことによりサーバー等のデータを操作することで業務を行う

こちらについてですが、

・会社で使っているPCがノートパソコンであり会社から持ち出すことが可能

・ネットワークがわかる方が社内にいる

・重要データを扱っているためセキュリティーの高い環境が必要

・金額が高くてもいいので新型コロナの影響が落ち着いた後もテレワークをする環境を整備しておきたい

このような条件であれば会社のネットワークに入る形でのテレワークになるかと思います。
ノートPCを持ち出せる=普段使っているソフトなどもそのまま持ち出せることから、会社外部からそのノートパソコンで会社のネットワークに入ってしまえば後は作業場所が違う以外はほぼいつもと同じ環境となるため作業がスムーズにこなせると思います。
こちらはアプリではなく、ルーターなどでVPN(仮想施設網)接続を使用し、会社外部と会社との間に暗号化された仮想トンネルを作ってしまうことで対応することが多いかと思います。
ただし、専用機器が必要になること、設定や管理がとても複雑になることから、それなりに高額な予算を用意していただく必要がでてきます。



VPNについては、公衆無線Wi-Fiを利用する際にVPNの暗号化機能を利用することで、通信の安全性を守るために使われたりもします。

例えば、PCを自宅とVPN接続できるようにしてあれば、

  PC —— 公衆無線Wi-Fi —— 自宅 —— 外部のHP

わざと自宅を経由して外部のHPを見に行く形になります。
これにより、PC↔自宅間は仮想的に暗号化トンネルでつながっており、途中の公衆無線Wi-Fiで通信内容を盗み出すことは難しくなります。